もう気が付けば12月、皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、お久しぶりのブログ更新は約1ヵ月前に開催されました薪窯イベントの模様をお伝えいたします!
3つの教室合同で総勢80名以上が参加した今年一番ビックイベントです。
薪窯をご存じない皆様にも一体どのようにして作品が焼き上がるのか、順を追ってご説明していきます☆
まず作品を入れるのはこちらの薪窯用の窯。今回は栃木県の益子町にある益子陶芸倶楽部様にお世話になりました!
宿泊用の設備もしっかり整っていて、まさに至れり尽くせりで薪窯に没頭できる素晴らしいロケーションでした。
緑がに溢れた新鮮な空気の中で早速詰め開始!
入れるのは既に素焼きされた作品たち。こんなにたくさん集まりました!
教室によって作品の形や雰囲気が違うのが面白いですね。
窯詰めするときに大事なのはこの丸いつぶつぶ…童仙房(どうせんぼう)にアルミナをコーティングした玉を作品の下に噛ませるのが重要です!
なぜなら薪窯は窯の中全体が霧状の釉薬で覆われた状態になってしまうからです。
そうなると、棚板と作品がくっついて取れなくなってしまうため、間に脆くではがしやすい童仙房を敷く必要があるのです。
しかし1つの器に童仙房の玉が3つから4つは必要なので、考えると気が遠くなりますね。窯づめに参加された会員様はみんな必死にコロコロしておりました。
壁横に不思議な穴が3つ。いったい何のための穴でしょうか??
答えは後ほどお伝えします!
窯詰めが終わったらいよいよ点火!
左側のレンガ部分はわかりにくいですが窯の入り口部分になります。
窯詰を終えると、こうしてレンガでふさいで火が漏れてこないようにします。
燃料となる薪は隣の小窓から投げ入れて、中の炭を掘り起こしながら空気を混ぜ合わせて蓋をする。
この一連の動作を三日三晩繰り返して温度をどんどん上げていきます。
燃料を投下したら必ず空気を送り込んであげるのがうまく燃焼させるポイントです。
慣れている先生がやっているのを見ると簡単そうに見えるんですがこれが熱い!
炉の前に立つと思わず足がすくんでしまいそうなほどです。
2つ前の画像の答えはこちら!空気穴でした!
これは窯の外から撮った写真になります。
この空気穴を使って内部の空気の量を調節して温度をコントロールしていきます。
普通の電気窯やガス窯よりもだいぶ大きな穴ですね。
中には燃え盛る作品が見える穴もあります。
自分の作品はどこかなーなんて探しているお客様もチラホラ。
この穴にゼーゲルコーン(温度計)を置いて灰の溶け方を確認することもあります。
温度が上がってからゆっくりと約1週間覚ました後の写真がこちらです!
薪窯は置かれた場所やくべた薪の種類、隣に置いていた作品の形などによって全く違う表情に仕上がるのが特徴です。
おなじものは一つとない、まさに世界に一つだけの作品になります。
それでは、実際に焼き上がった作品のなかで面白いものをいくつかピックアップしてご紹介します!
こちら会員のM様の作品です。手びねりのマグカップですが、
木の模様がなんとも味のある、渋い一品となっています。赤い部分と灰色の部分のコントラストが美しいですね。
お次も会員様の作品になります。これは特にコントラストがはっきりとしていますね。
赤い部分は灰があまりかからなかった場所、白緑色のところは灰がたくさんかかってよく溶けている場所になっています。
こんな風に灰のかかる量にムラがあるのは窯の中の火(灰)の流れによるものだといわれています。
一定方向から灰がかかるからこんな表情になるんですね!
最後はこちら!なんだか真ん中に不思議な白い丸がぽっかり空いていますね。
こちらはどうしてこうなったのかというと…
素焼きの時に大きな童仙房をお皿の上にのせて焼いたみたいです!
塊を外すとこんなに素敵な仕上がりに!
来れにはスタッフも関心です!このアイディアで他にもいろいろなアレンジが楽しめそうですね~!
薪窯レポート、いかがでしたでしょうか??
参加された皆さまもそうでない皆様もこの記事でより薪窯に興味を持っていただければ幸いです☆
来年度も開催も予定されておりますので、是非いちど深まる秋に炎の芸術薪窯体験を堪能してみてくださいね♪